シャンブル・ドット(Chambre d’ hôte)に泊まった話。

夏休み、ロワール地方へ旅をすることに。お城に行きたい。ワイナリーも巡りたい。久しぶりに知的好奇心をくすぐられたい。

ハイシーズンなのに、出発の2日前に宿を探し始めるという体たらく。古城が点在するロワールだし、街中のホテルより、ここはやはり田舎のシャンブル・ドットか。お宿を2軒予約。

シャンブル・ドットは、ホテルではなく、家主が自宅の余剰部屋を旅行者に貸し出すというシステムになっています。インテリアに凝っているシャンブル・ドットが多く、センス溢れるお部屋に泊まる楽しみもあります。もちろん、ものすごくスッキリ、シンプルなお部屋のときも。田舎なのでお庭が広いことが多く、手入れされた木々や花などにも、興味がそそられます。そういえば、プール付きのシャンブル・ドットもありました。

家主さんは、同じ建物内に住んでいらっしゃり、朝食を準備してくれ、たいていは家主さんとお話ししながらいただくことになります。

朝食のテーブルセッティング。

実は、私はこれがとっても苦手なのです。

日本人が珍しいのか、なんでフランスに住んでるの?なにしてるの?等々、根掘り葉掘り聞かれることが多い…。なんなら他の宿泊者と同じテーブルにつくこともあり、朝から自己紹介だの世間話だの、面倒すぎる…。まあ、そういった会話を楽しみに宿泊する人も多いのかもしれません。

しかし、今回泊まったお宿は、朝食のテーブルは部屋単位(そうでないテーブルもあったかも)、家主にあまり詮索されることなく、2軒目は本当に良い塩梅のお節介具合というか、丁度よい距離感で、とても気楽にお話できました!

宿を変えて、異なるシャンブル・ドットを見て回るのが面白いけれど、機会があればまたここに泊まりたい、とさえ思いました。

これまでに泊まったお宅は、子供が巣立って空き部屋があるのを客室としてキレイに整えて貸し出したり、最初からシャンブル・ドットを経営するために大きな家を買って改装したりと、様々でした。家主さんはブリコラージュ(日曜大工)が得意な方が多いです。内装はもちろんのこと、ご自身で増築して貸し出す部屋を増やしたり、という方も。

シャワーやトイレは共同だったり個室の中にあったりします。今回、2つのシャンブル・ドットに泊まりましたが、いずれも個室内に洗面台・シャワー・トイレ完備されていました。まあ、少しお高くて、ホテル並みの値段かな?とも思ったのですが、お部屋のしつらえ、朝食等々、満足でした。

縁取りがかわいい洗面台の鏡。向かいに掛けられた小さな絵が映っている。

今回はインターネット上で予約できるシャンブル・ドットを選びました。シャンブル・ドットで比較的お安めなところは、たいてい電話で空室があるかどうか確認しなくてはなりません。あまり贅沢はしていられないけど、とにかく時間がなくて…。ネット上で予約できるということはそれなりに経費を支払われているのでしょうね。割高かもしれませんが、空き部屋があるか確実に判るので、今回のような急ぎのときは大変便利でしたよ。

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